事務所に使っているのは、もともと祖父母の住んでいた古い家。
敷地が広い。
裏門を入ってすぐのところに、廃家。
昔、書生が住んでいた、と。
書生・・がいたの?
取り壊すと固定資産税が上がるので、壊さないんだって。
敷地の真ん中には、巨木。
よくわからない渡り鳥たちの、休息の木。
その根元には、内神様のほこら。
内神様もいらっしゃる。
さらに奥には竹林が見えるけど、恐ろしくて入ったことはない。
敷地の奥は、僕にとっては、まだ行ったことのない秘境だ。
事務所の隣には、倉庫。
その中には、井戸がある。
フタがしてある。
恐ろしくて、のぞいたことはない。
きっと、夜中に、貞子とかがいるはず。
うちのクライアントでもある、不動産屋のおじさんが来たとき、
「この広さなら、7000万円くらいだよ。役所も近いし。売らない?」
(¥_¥)目が¥マーク。
へへへ・・売っちゃおうかな。
もちろん、僕の土地じゃないけど。