随分前のこと、僕たちは、オーストラリアで結婚式を挙げた。
海外に行った主な理由は、結婚式そのものが、すごく面倒に思えたから。
誰を呼ぶとか、どういう席順にするとか、スピーチは誰にとか、スモークをたくかどうか(?)とか・・・。
嫁ちゃんの両親も、僕の親も「海外には行かないけど、好きなところでやれば?」的なスタンスだった。と思う。
当時の僕は、何の疑問もなく「それじゃ、行ってきまーす」と気楽だった。
嫁ちゃんは、当日現地でドレスを選び、教会で式を挙げた。
ホテルは豪華、送迎はリムジン、僕たち二人に専属のガイド兼通訳。
うまくいったし、楽しかった。
でも、最近になって、ふと思う。
嫁ちゃんは、一人娘。
義父は、バージンロードを娘と歩く、とか、娘からの手紙に涙する、とかしたかったんじゃないだろうか。
当時、そんなことは、一言も言わなかったけど。
まだ若かった僕は、そういう、親としての心情を想像することができなかった。
わざと考えなかったんじゃなくて、まったく「想像の範囲外」だった。
ほんとのところ、義父母が、どう思っていたのかは、よく分からない。
いまさら、聞きにくいし。
ま、今度、酔っぱらった時にでも、聞いてみるかな。
今日は、僕たちの結婚記念日だ。
(大きな声じゃ言えないが、グーグルカレンダーが教えてくれた)
ま、嫁ちゃんも、忘れてるだろうけど。
今週のお題「人生に影響を与えた1冊」
「羊をめぐる冒険」村上春樹。嫁ちゃんの本棚にあった。始めて読んだ村上さんの本。