ひろーい、駐車場。満車状態。
通路をゆっくり運転しながら、空きスペースを探す。
すると、僕の進行方向の、目の前の車が偶然、出庫した。
ラッキー。ひょいっと、駐車した。
すると。
どうやら、通路の逆方向にいた、見知らぬ車の人が、僕が駐車した場所に停めるつもりだったらしい。
僕は全然気づかなかったが、嫁ちゃんが、そう言う。
見ると、その運転手のおじちゃん、明らかにこちらを、にらんでいる。
しかし、別に僕は、そのおじちゃんの車に、割って入った訳じゃなし。
目の前に偶然空いたスペースに停めただけ。
にらまれる筋合いはない。
もし相手が車から降りて、こっちに来ようものなら、ひと騒動もあるかも。そう思って身構えた。
結局、そうはならなかった。おじちゃんは、別のところが空いたので、駐車した。
それで終わったんだけど、その後は、なんだか、憂鬱だった。
駐車できてラッキー、のはずだったのに。
たかだか駐車スペースの話で、カッとした。
おじちゃんも、いらっとしただろう。
じゃあ、あのときどうすれば良かったの?