いるかピー

だまって仕事してるとたまる愚痴やらをすっきりしたい。夫婦の性愛あり。ミドルエイジ歓迎。青少年にはおすすめできません。

マイファースト胃カメラ

 

健診では、これまで”胃透視検査”をやっていた。バリウムを飲んで、動く台に乗って、回されたり、逆さまにされたりして、レントゲン撮影されるやつ。撮影自体はいいんだけど、バリウムが好きじゃなかった。翌日までお腹の中に残っているし。

 

嫁ちゃんが「じゃあ胃カメラにしなよ」、と強く勧めるので、生まれて初めて胃カメラを飲むことにした。嫁ちゃんは検査好きなので、胃カメラも何度もやっているが、僕はしたことが無い。だって怖いじゃん。

 

 

で、そのマイファースト胃カメラの記録。

 

 

鼻からと口からが選べた。鼻からのほうが「オエッ」ってならないのでお勧めとのこと。きっとそうだよね。口から管を入れるのは、僕は多分無理。吐きまくる。

 

準備室のベッドで看護師さんがエプロンを付けてくれた。そしてまず、両方の鼻の穴に、薬液を入れられる。鼻の穴を拡げる薬?だったかな。鼻に入った薬液は、口の中に流れて来るので、ちょっと苦しい。ペペッて出していいよ、とテッシュを渡された。

2分待って、胃の中の泡を消す薬、っていうのをコップ1杯飲む。ポカリみたいな味。

5分待って、鼻の穴に液体の麻酔を入れられる。やっぱり鼻から口に入ってくるんだけど、今度はすごく苦い。ペペペッとティッシュに出した。そしてしばらくすると、鼻の奥からのどが麻痺してくる。麻痺するとね、唾が呑み込めなくなるの。ごっくんができなくなる。看護師さんは他の人のお世話をしていて、僕は一人で、ベッドに座っているんだけど、このまま唾が呑み込めずに喉につまって死ぬんじゃないか、と真剣に思った。死ななかった。「唾を呑み込めないんですぅ」と戻ってきた看護師さんに涙目で訴えたが、「麻酔が効いてきてるのよ」と軽くいなされた。そして、「右と左、どっちの穴が通ってる?」と訊かれて「右」と言うと、右の鼻の穴に、ストローみたいなのを通された。「鼻に触らないでね」と言い残して、看護師さんはまたどこかに行った。僕は鼻からストローが飛び出たまま、待っている。

 

たまたま通りかかった、さっきとは別の看護師さんが、僕のエプロンを見て、裏表逆に付け替えてくれた。そして、最初の看護師さんに「エプロンは裏表があって、裏だと吸い取りが悪いのよ」と教えていた。最初の看護師さん、ベテランに見えたが実はルーキーだったのか・・。麻酔の手順とか、大丈夫だよね・・。のどに唾がたまるのも何かの手違いじゃないよね・・。ちょっと不安になった。

 

麻酔が効いてきたところで、ドクターの待つ検査室に移動。鼻からストローを出したまま。ベッドに横向きに寝て、ドクターの方を向く。ドクターはストローを抜いて、「じゃあ入れますよ」と言う。ストローは、鼻の穴を拡げておく治具だったようだ。いよいよだ。鼻にグイッっと入ってくる。違和感はあるが、痛いほどではない。「ノド、通りますよ~」とドクター。大きくて熱いものが喉を通る感覚。吐いちゃうかな・・?耐えられた。

「はい、入ったよ~」喉から食道に異物が入っていくのが分かる。僕からもモニターが見えるようだが、もはや目を開けていられないので、目をつむった。看護師さんが、背中をさすってくれる(手のぬくもりが気持ちいい)。犬が飼い主に、さすって~~と腹を出す気持ちが分かった。もっとさすって欲しかったが、今度は後頭部を支えられた。僕がオエッと暴れないように、さりげなく後ろから固めているんだな。

何分経ったかな・・・。なんか疲れてきた。多分胃の下のほうを見ているんだろう、カメラの管を奥に押し入れると、根元側の鼻の穴が痛む。ああ、そろそろ終わってほしいなあ。

 

「じゃあ抜きますよ」とドクター。やったー。抜くときは特に痛みも無く、するっといけた。看護師さんたちは、たぶん患者に吐かれることを前提に、ナース服の前に透明のエプロンを付けているんだけど、僕は吐かずに済んだ。やれやれ。横になっているだけだけど、疲れた。

 

ドクターが、今撮影した画像を見ながら説明してくれる。「ここが食道の入り口ね。唾がたまっているね~」。それそれ、唾が呑み込めないって訴えたでしょ!と思ったが、言わなかった。胃の中もキレイに映っている。「ポリープがいくつかあるけどこれは、ハッピーポリープと言って悪化しないやつだからOK」とドクター。ハッピーポリープって能天気な名前、付けたな。そして「うん、胃は大丈夫そうだから、今度は5年後でいいですよ」とのお言葉をいただいた。

 

終わってしまえば、バリウムがお腹に残っていない分、マシだけど、胃透視に比べて胃カメラが楽、とも言えないなあ。5年後にはもうちょっと楽な胃カメラシステムが開発されてればいいな。