隆は良子の太もも側から中指を、ショーツの中に滑り込ませた。膣口の割れ目にそっと指を添えた。指先を軽く動かすと、ビチ、ビチョと粘性の液体がからみつく音がする。小さな音だが、良子にも聞こえているだろう。何度か繰り返して「ちょっと濡れてるね」と耳元でささやくと、良子は目をそらし「これが普通だよ」とつぶやいた。
隆は、ショーツのお腹側から左手を差し込んだ。人差し指、中指、薬指でヘアーをかき分け、進み、クリトリスを探す。中指がクリに触れた。良子は小さく「あっ」と息を吐いた。人差し指と薬指で小陰唇を拡げ、中指でクリトリスを軽く刺激する。「うっ」。良子は口を閉じて、声が漏れるのを我慢している。隆はその唇に強くキスをした。
「ちょっと挿れてみる？」隆が聞くと、良子は「ん」と小さくうなずいた。隆は起き上がり、横になっている良子の脇にひざまづいて、パジャマとショーツを脱がせた。そのまま、良子のヘアーにキスする。良子は太ももを閉じて、それ以上奥まで口でされることを拒んだ。拒む理由はいつも同じ「キレイじゃないから」。
良子にとって、お風呂から上がって一度もトイレに行っていないときだけが「キレイ」な状態だ。一度でもトイレに行くともう「キレイじゃない」。隆は、良子のものなら汚れていても構わないと思っていて、何度かそう伝えているが、良子は譲らない。単にクンニが嫌いなのかもしれないな、と思ってネットで「クンニ 嫌い」を検索したこともある。たくさんヒットしたが、もちろん参考にはならなかった。クンニの好き嫌いなど、ごく個人的なことだから。
