週末の朝。
ここのところ定例になっている─僕が勝手に定例にしている─、週末スローセックスをしようと、隣で寝ている嫁ちゃんのパジャマのズボンに手をかけた。嫁ちゃんは分かっているようで、腰を上げて脱がせやすくしてくれる。
スポーンとパンツも一緒に脱がせて下半身だけ裸になり─寒いので─正常位の体勢で布団をかぶる─寒いので。でペニスはというと・・・勃起していない。でもそのうちいい感じになるだろう、と思っていた。
が、その時思わぬ邪魔が。何かのアラームが遠くで鳴ってる。しょうがないから立ち上がってアラームを止めてまたベッドに戻った。ペニスはすっかり縮こまった。寒いし。
もう一度嫁ちゃんに覆いかぶさり、ペニスを膣に当てて勃起を待つが、彼は立ち上がる気配はない。僕は立ち上がったのに。腰を動かして擦りつけて刺激を与えるも、フニャフニャだ。どうしたものかな。嫁ちゃんは僕に手を回してギュッとしている。これはこれでいいかな。
そうこうしているうちに廊下に足音。ああ子どもも起きたな。スローセックスは挿入に至ることなく終了だ。パンツも脱いでペニスを膣に当てるまでしておきながら挿入しなかった、いや出来なかったのは初めてだな。だから今日は挿入出来なかった記念日だ。
嫁ちゃんはと言うと、文句を言うでもなく、ガッカリするでもなく、大丈夫よきっと次は出来るわよと励ますでも、憐れむでも無く、まあつまるところ入れようが入れまいがどちらでも良いみたい。
なんだか新しいセックスのステージに到達したみたいだ。そんなこと無いか。