図書館で、なんとなく手にした、村上しいこさんの本。
後で知ったけど、村上しいこさんは、児童書をたくさん書いている。
「あえてよかった」は、奥様に先立たれた大地の物語。
三日月の夜に、無くなった奥様、美月さんの気配と会話している、というちょっとファンタジーの混ざった物語。
子どもの持てなかった美月さんから、「子供を育ててね」と頼まれた大地は、それまでの生活とまったく畑違いの学童保育のバイトを始める。
生きることをやめて、早く美月さんのそばに行きたい、と思っていた大地だが、学童保育で出会う子どもたち、同僚たちとの触れ合いの中で、次第に考えが変わっていく・・。
どんなに探しても出てこない、美月さんが描いた絵本。一体どこに行ったのか。
めっきり涙もろくなった僕だけど、涙だけでなく鼻水も出た。だだもれ。
最後まで読み進めたい、でも、終わってしまうのは寂しいから、読み進めるのをためらう、そんな本でした。